U.S Inc. JOURNAL

No.21

ジャーナル

2022-06-30

ジャーナル

No.21

2022-06-30

新しい挑戦には、お金がかかる。 新規事業における資金調達の方法。 〜U.Sinc”金沢茶寮”の実例を基に〜

新規事業における資金調達方法
新規事業における資金調達方法

世の中は“新規事業”の必要性で溢れている

昨今、U.Sの相談で最も多いのが「新規事業」に関しての相談です。
例えばクリエイティブをリニューアルしたい、という既存事業のアップデートのご相談ももちろんいただきますが、特にここ最近は(U.Sが意図的に選んでいるというわけではなく)そのようなお声がけをいただくケースが目に見えて増えてきています。


71%の企業は、すでに創造的破壊に直面しているか、その脅威にさらされている。にもかかわらず、イノベーションに投資し、成果を上げている企業は、わずか14%しかいない
(アクセンチュア・リサーチによるDisreputability Indexの分析「ピボット・ストラテジー」より引用)

もともと、新規事業の必要性は常に謳われていましたが、IT革命以降、多くのビジネスのゲームのルールが代わり、多くの企業がこの新規事業、イノベーションというものに積極的に投資することが必要だというマインドに変化しました。ここに追い打ちをかけたのが、2020年の新型コロナウイルスでの人々の行動変化です。働き方や生活様式、価値観そのものがニューノーマルなものに変わったことで購買行動の変化が起きました。
もちろん、それを追い風にしてぐんぐんと成長していくITスタートアップも現れ、大型資金調達のニュースも、もはや珍しいことではなくなったように感じています。

つまりすべての企業が、いまは新しい挑戦を「余儀なく」されている状態です。、世の中の価値観ごと変革されてしまうような出来事が起こったので、当たり前といえば当たり前かもしれませんが、大手企業であろうと、中小企業であろうと、ベンチャー、スタートアップであろうとこの波をどう乗りこなすかに直面している、というのが現在の状況です。

新しい挑戦につきまとう”お金”の問題

さて、そうなったときに大きな足かせとなるのが「お金」の問題です。
株主からの資金調達が可能な上場企業や、既存売上が大きな大手企業は資金余力があり、それらを新規事業に投資することができますが、そうではない場合のほうが大半です。


赤裸々にお伝えすると、私たちU.S自身も新規事業におけるお金の問題に直面していた企業のひとつです。
私たちはコンサルティングやプロデュース業をメインにしているのですが、自ら自社事業として実業に取り組み、常にビジネスを拡張させていく(かつ、ビジネス解像度を上げてコンサルティングに活かす)ことも同時におこなっています。
このときに、コンサルティングやプロデュース業での利益を、実業へと投資するわけですが、この「儲かるかわからない」新規事業に突っ込むのは、経営目線で見れば、正直「大きな博打」に見えてしまうこともあります。理論上、どんなにうまくいきそうだ、やりたい、と考えても、実際のお金が動けば、判断を渋ってしまうのは当然のことです。
そしてそれは融資する銀行も同じ。
銀行のスタンスにもよりますが、回収見込みが立つ既存事業ならまだしも、この新規事業に対して融資をするというのはなかなかにハードルが高いものだと思います。

世の中の流れを向かい風ではなく、追い風にした資金調達

U.Sで始めた金沢茶寮のビジネスもその一つでした。
金沢茶寮は、U.Sの中で初の体験型事業であり、観光事業です。企画アイデアは既にありましたが、特に飲食業態は、設備投資、マーケティング投資、人件費が一番最初にかかる形となり、その初期投資にはかなりの資金を要します。
そこでU.Sが着手したのが「補助金」による資金調達です。
先ほどの通り、新規事業の流れは世の中の大きな流れです。そのため、政府自体が中小企業向けに補助金という形での資金提供を積極的に行っています。
みなさんも一度は聞いたことがあるかもしれない、著名な「事業再構築補助金」「ものづくり補助金」などは、売上減に悩む企業の新規事業への投資や既存事業の業務イノベーションにつながる目的での補助金のひとつ。つまり、活用しない手はないと判断しました。


今回、U.S社では「事業再構築補助金」を申請し、採択を受けて、ビジネスを展開しています。事業再構築補助金は、中小企業及び中堅企業が対象で、補助金額は従業員数や条件にもよりますが、100万円〜最大1億円までを資金援助してもらえるものになります。

その活用用途も、①新分野展開、②業態転換、③事業・業種転換、④事業再編など、まさに「新規事業」にピッタリのものでした。(大前提、コロナ前と比較したときの売上減少なども条件になりますので詳細はこちらでご確認ください。
https://jigyou-saikouchiku.go.jp/about.php

U.Sincの金沢茶寮事業の場合

補助金は申請したらすべて通る「給付金」とは異なり、採択されるかどうかには審査があります。今回の事業再構築補助金の場合は「事業計画書」の提出が必要となり、「なぜ、自社が事業を再構築するべきなのか?(なぜ、新規事業を行うべきなのか?)」を端的に伝える必要があります。
U.Sの場合は自社の強み・弱み・機会・脅威を明らかにして、コンサルティング業やプロデュース業という業務から、新たな体験型事業の構築というところに舵を切る理由を記載しています。また、新しい新規事業(体験型事業)がどのような顧客ニーズを捉えたのか、その具体的な事業内容、組織体制、具体的な事業計画、想定リスク…など数々のビジネス分析や検証を行った成果を提出し、より精緻に計画を策定しています。
ここでは細かな点を書きすぎるのも…という形ですので、省きますが、大凡、このような書き方をしています。(自社の弱みをおおっぴらに書くのもどうかと思いますが笑、あえて公開します。この方向性の記載で実際に採択されています)


自社の強み:プランニング・デザイン・PRなどのノウハウ
自社の弱み:toBの高単価モデルゆえのハイリスク・ハイリターンの企業体質
機会:デザイン価値の社会的な浸透、コト消費のニーズ
脅威:AIや機械学習浸透によるデザイン広告ニーズの絶対量の低下、単価の低下
→強みを生かして、高単価なコト消費(体験消費)のtoC事業の展開を行う
→具体的には、20~30代女性をターゲットとした観光資源のリデザインを行う

この内容のことを、詳細に資料にまとめて申請に持ち込みます。その作業はやや労力がかかりますが、この事業再構築補助金の資料が埋められること=新規事業に必要なプランニングの大半が終わるといっても過言ではありません。
客観的第三者の審査を経て、採択が決定されるのでこの補助金を取るということを契機にして、ビジネスの妥当性を判断する機会にもなったように思います。

補助金獲得にもアイデアとプランニングが必要

さて、大前提ですが、補助金獲得を目的化するのは意味がありません。というか、それであればやる意味がありませんし、そこの質が高くなければ補助金は獲得できない仕組みになっています。(と、いうことを自社でやってみて初めて実感しました)

ただ、新規事業をやりたいという意志があっても、①それは自社のどのような強みを生かした事業なのか?②その事業にビジネスチャンスはあるのか?ということを客観的に示す必要があるので、そこには大前提として、アイデアやプランニングが必要になります。
もちろん、事業の全てが簡単に成功するわけではありません。ですが、アイデアやプランの質が高ければ、失敗の確率は下げられるようになります。ある意味で目的がきっちりと決まった補助金の申請に挑戦していくことで、このアイデアを磨き込む必要が出てくるので、そこで失敗の確率を下げることもできるようになるのが良いと感じました。

一方で、採択率は40%前後の補助金事業ですから、投資を受けるハードルが他の資金調達方法に比べれば、かなり難易度が低いものであるのも事実です。アイデアの原石がある企業の皆様であれば、一度挑戦して損はないと思います。
挑戦の足かせの理由が”お金”である場合は、ぜひ活用してみてください。

U.Sincでは補助金を活用した資金調達の支援も可能です

U.Sでは今回の経験を経て、改めて資金調達の重要性を実感しました。私たちのお客様にアイデアを提案し続ける立場ではありましたが、やはり投資となると一歩踏み出せない…という心理的なハードルも自分たちが実感した部分があります。
これを契機に、U.Sは中小企業診断士とのパートナーアライアンスを締結し、お客様の中で補助金の活用などを通じた資金調達に興味があれば、ご紹介できる仕組みを整えました。資金調達の一部もご支援できることで、支援幅を増やすことができると考えています。

私たちのもともとの得意分野は新規事業における「顧客は誰か」「市場の大きさはどの程度か」「その顧客のベネフィットは何か」「それをどのように訴求するか、表現するか」という部分を素早く検証するために必要な、ビジネス・コンサルティング・クリエイティブの機能を有していることです。少数精鋭のメンバーがプロフェッショナルとして事業開発を支援します。
しかしそれだけではなく、資金調達のお手伝いにも携わることで、さらに支援の幅を広げていきたいと思っています。

アイデアに困っている、どんな新規事業になるかわからないけどやりたい…そんな段階でも構いません。

まずはお気軽に、ブレストからお待ちしております。

新しいことを始めるためにはお金がかかる…。というのは、会社も個人も同じこと。実は個人の学習にお金を補助する給付金もあるのをご存知ですか?厚生労働省の教育訓練給付制度を活用すると、自分の通っている口座の受講費用が補助されるかもしれません(筆者は使ったことは有りませんが…。) ありがたい制度だな〜と思いつつ、学習だけが自己投資ではないので、美容とか健康維持にも補助を出してほしいぞ…と思う昨今です。笑。

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